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分子レベルの変動から生命活動の状態を診断する

生物体内で機能するある種の物質群を総体的に捉えることで、生命現象を理解しようとする手法をomicsといいます。遺伝子の総体(genome)をあつかうのがGenomics、タンパク質の総体(proteome)をあつかうのがProteomicsです。

細胞、組織あるいは生体内のmetaboliteの総体であるメタボローム(metabolome)を扱うMetabolimicsは、生体内のさまざまな代謝経路の状態の変化を化学的に捉えることでGenomicsProteomicsとは異なる領域で生命現象を解明するための解析手法です。

生命分析化学研究室では、アミノ酸や有機酸、糖類の分析を“より高精度に”そして“より簡単に”、“より少ない試料量で”できるように分析方法の改良・開発に取り組み、Metabolomics研究の推進に貢献しています。

Benzyl acetate (酢酸ベンジル)

酢酸をベンジル=ブロミドで処理して得られる誘導体。メタボローム分析でGC-MSを使用する際、極性化合物の揮発性をあげるためにベンジルエステル誘導体化を行った場合、酢酸は酢酸ベンジルとしてピーク検出、定量することになる。

EI mass spectrum of benzyl acetate.

酢酸ベンジルは多くの花に見られ、特にジャスミンイランイラントベラクチナシなどの精油の主成分である。これ自体がジャスミン様の甘い香りを持っており、香水化粧水に使われる[2]。またシタバチ類のオスを誘引する化合物(フェロモン)の一つでもあり、研究のためにこれらのハチを捕まえる際の罠に使われる[3]。さらに、酢酸ベンジルはプラスチックや樹脂、酢酸セルロース硝酸エステルなどを溶かす溶媒としても用いられる。脂溶性が高く、皮膚に触れると脱脂を起こす。

https://ja.wikipedia.org/wiki/酢酸ベンジル
  • 分子式:C9H10O2 
  • #CAS:140-11-4
  • 法規:消防法 第4類危険物 第3石油類 / 労働安全衛生法 第57条の2(SDS交付義務) / PRTR法 PRTR-第2種指定化学物質