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EDTA (エチレンジアミン四酢酸)

Fe3+、Cu2+、Ni2+、Co2+、Ag+、Ca2+、Zr4+ など1価、2価、3価、4価の金属イオンと下図のような構造のキレート錯体を形成する。その金属封鎖能から、洗剤や酸化防止剤として広く利用される。EDTAの他にも-N(COOH)2を複数持ち金属イオンとキレート錯体を形成する化合物が数種類存在し,それらを総称してアミノポリカルボン酸系キレート剤(Aminopolycarboxylic acids; APCs)と呼ばれる。APCsは化学的に安定なため、下水処理過程で除去されず、水環境へ流入する。その安定な性質から、下水処理水の汚染範囲を判定する分子マーカーとしての利用可能性が注目、検討されている。

微生物による分解を受けにくいため、水処理としてはやや難易度の高い処理が必要である。一般に次亜塩素酸ナトリウム添加による酸化分解法が採られるが、重金属等の共存下では事前実験が必要である。ヨーロッパでは使用が規制されている。また、世界保健機関では、飲料水水質ガイドラインとして、0.6 (mg/L)と定めている。これは、EDTAが亜鉛をキレートして、飲料水から亜鉛が摂取できなくなり、亜鉛欠乏に陥ることもあることを懸念しての策である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/エチレンジアミン四酢酸

Benzyl acetate (酢酸ベンジル)

酢酸をベンジル=ブロミドで処理して得られる誘導体。メタボローム分析でGC-MSを使用する際、極性化合物の揮発性をあげるためにベンジルエステル誘導体化を行った場合、酢酸は酢酸ベンジルとしてピーク検出、定量することになる。

EI mass spectrum of benzyl acetate.

酢酸ベンジルは多くの花に見られ、特にジャスミンイランイラントベラクチナシなどの精油の主成分である。これ自体がジャスミン様の甘い香りを持っており、香水化粧水に使われる[2]。またシタバチ類のオスを誘引する化合物(フェロモン)の一つでもあり、研究のためにこれらのハチを捕まえる際の罠に使われる[3]。さらに、酢酸ベンジルはプラスチックや樹脂、酢酸セルロース硝酸エステルなどを溶かす溶媒としても用いられる。脂溶性が高く、皮膚に触れると脱脂を起こす。

https://ja.wikipedia.org/wiki/酢酸ベンジル
  • 分子式:C9H10O2 
  • #CAS:140-11-4
  • 法規:消防法 第4類危険物 第3石油類 / 労働安全衛生法 第57条の2(SDS交付義務) / PRTR法 PRTR-第2種指定化学物質