ホーム » 研究テーマ » 研究手法

研究手法」カテゴリーアーカイブ

分子レベルの変動から生命活動の状態を診断する

生物体内で機能するある種の物質群を総体的に捉えることで、生命現象を理解しようとする手法をomicsといいます。遺伝子の総体(genome)をあつかうのがGenomics、タンパク質の総体(proteome)をあつかうのがProteomicsです。

細胞、組織あるいは生体内のmetaboliteの総体であるメタボローム(metabolome)を扱うMetabolimicsは、生体内のさまざまな代謝経路の状態の変化を化学的に捉えることでGenomicsProteomicsとは異なる領域で生命現象を解明するための解析手法です。

生命分析化学研究室では、アミノ酸や有機酸、糖類の分析を“より高精度に”そして“より簡単に”、“より少ない試料量で”できるように分析方法の改良・開発に取り組み、Metabolomics研究の推進に貢献しています。

生命、環境、生態系を解き明かす分析化学

地球上に生命が誕生してから、生命とそれを取り巻く物質世界の相互作用の歴史によって現在の地球環境が作られました。産業革命以来の人間活動は、かつてない速度と規模をもってその相互作用の仕組みを変え、地球環境をも変化させています。そのような環境影響や環境変動を早期に検出し、定量的に評価することは、 人類の営みを持続可能なものとするうえで重要な課題です。我々の研究グループでは、環境中の化学物質をプローブとして利用した環境評価手法の開発や、それを利用した環境評価のための研究を行っています。また、環境問題の本質は人々の日常生活に根ざしているので、多くの人が環境に目を向け、環境の質を評価することが重要です。そのために、簡易環境モニタリング手法、簡易分析法を開発し、人々の化学環境の理解を助けるための取り組みも行っています。