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生命エネルギー工学研究室との共同研究の成果が英国オンライン科学誌「Nature Communications」に掲載されました

■概要■

東京薬科大学生命科学部の廣瀬篤弥大学院生(博士後期課程 1 年)、笠井拓哉大学院生(博士後期課程 3 年)、青木元秀助教、梅村知也教授、渡邉一哉教授、高妻篤史助教の研究グルー プは、微生物が電気(電子のエネルギー)を感知するメカニズムを解明しました。 微生物のなかには、電極と電子の授受を行い、その際に生じる電気的なエネルギーを利用 して増殖できるもの(電気活性微生物)がいます。電気活性微生物はバイオマス発電や有用物 質生産等の様々な有用プロセスへの利用が期待されていますが、その電気的な活性の元とな る代謝を制御することが難しいという課題があります。今回の研究では、電気活性微生物の 一種、シュワネラが電極の電位(電極内の電子が持つエネルギー)に応じて細胞内の代謝経路 を変化させていることを発見しました。さらにシュワネラの遺伝子発現が電極の電位に応じ て変動することを明らかにし、その制御を担う分子メカニズムを解明しました。以上の成果 は、電極を用いて微生物の遺伝子発現を制御し、有用な代謝を促進する技術の開発につなが ると期待されます。

本研究成果は、2018 年 3 月 14 日付けで英国オンライン科学誌「Nature Communications」に 掲載されました。

■発表雑誌■

雑誌名:Nature Communications 論文名:Electrochemically active bacteria sense electrode potentials for regulating catabolic pathways 著者名:廣瀬 篤弥、笠井 拓哉、青木 元秀、梅村 知也、渡邉 一哉、高妻 篤史 掲載日:日本時間3月14日19時/標準時間3月14日10時