分子生命科学科
医薬品開発プロジェクト
東京薬科大学 生命科学部

CBX2阻害剤(がん治療薬)の開発

細胞情報科学研究室,生物有機化学研究室,理化学研究所

プロジェクト概要

がんは日本人の死因第1位であり、全体の約3割を占め、生涯において2人に1人ががんに罹ると言われており、その治療法の確立は急務の課題である。本プロジェクトでは、細胞のがん化に関わることが知られている転写抑制マークであるヒストンH3K27トリメチル化を認識するクロモドメインタンパク質CBX2の阻害剤を開発し、新しいがん治療法の確立を目指す。
 

 

進捗状況

細胞情報科学研究室にてターゲット分子同定.(済み)
細胞情報科学研究室にてCBX2とヒストンH3K27トリメチル化の結合活性評価系の確立.(済み)
細胞情報科学研究室にてヒット化合物の評価.(進行中)
生物有機化学研究室でデザインした化合物を細胞情報科学研究室と理化学研究所でインシリコスクリーニングにて評価.(進行中)
2017年9月21日 1回目のインシリコスクリーニングが終了し,ヒット化合物よりかなり高活性な化合物が複数見つかりました.
2017年10月5日 1回目のインシリコスクリーニングの結果を基に生物有機化学研究室で化合物を再デザインし,2回目のインシリコスクリーニングが理化学研究所で進行中.
2017年10月下旬 2回目のインシリコスクリーニングが終了.
細胞情報科学研究室にてハイスループットスクリーニング技術開発.(進行中)
2017年12月中旬 生物有機化学研究室にて有機合成化学による構造最適化研究開始.
2018年9月上旬 生物有機化学研究室で最適化合成した化合物12種について細胞情報科学研究室で活性を評価し,3種の化合物が元のヒット化合物より顕著な高活性を示しました.
さらなる高活性化を目指し,生物有機化学研究室で最適化合成を進め,,細胞情報科学研究室と理化学研究所で活性を測定します.
最適化研究進捗の詳細は生物有機化学研究室HPへ.随時更新中.こちら