福田敏史講師、過去・現在合わせた福田講師グループの学生が研究を積み重ね、自閉症様病理における脈絡叢成熟の重要性を明らかにしました。研究成果はCell Reports誌に掲載され、本学からプレスリリースされました。
自閉症の新たな治療標的として未成熟な脈絡叢を同定
~メトホルミンによる自閉症モデルマウスの治療に成功~
Role of immature choroid plexus in the pathology of model mice and human iPSC-derived organoids with autism spectrum disorder. Tanabe M, Saito Y, Takasaki A, Nakano K, Yamamoto S, Suzuki C, Kawamura N, Hattori A, Oikawa M, Nagashima S, Yanagi S, Yamaguchi T, Fukuda T*. Role of immature choroid plexus in the pathology of model mice and human iPSC-derived organoids with autism spectrum disorder. Cell Rep. 44, 115133, doi: 10.1016/j.celrep.2024. (2025)
プレスリリース資料(東京薬科大学) Cell Reports website
脈絡叢って何?
福田先生グループから、自閉症病理の解明および治療法開発につながる知見をまとめた研究成果の論文が学術誌に掲載されました!詳細はCell Reports誌の原著論文だけでなく、本学のプレスリリースwebsiteでは日本語でもわかりやすく解説されています。ぜひご覧ください
ところで、今回のご研究成果の鍵である、脈絡叢(みゃくらくそう)という脳の中に存在する組織、みなさんはご存知でしたか?ヒトの脳を絵で示すと、右図のピンクモコモコが描かれている場所に存在するそうです。
脳は脳脊髄液という透明な液体に保護されることで、恒常性を維持しています。そして重要なことに、脳脊髄液は主に脈絡叢で産生されるのです。なぜ脈絡叢だけが脳脊髄液を産生できるのでしょうか?不思議ですね!
