平成28年度 第2回生命科学セミナーのお知らせ

 

日時:6月22日(水)17時〜

場所:セミナー室G

 

講師:野口 航 教授  (応用生態学研究室)

「植物のalternative oxidaseの生理生態学的な解析」

植 物ミトコンドリア呼吸鎖には、プロトン輸送と共役している経路のほかに、電子伝達は行うがプロトン輸送とは共役しないバイパス経路が知られている。そのう ち、シトクロム経路(複合体IIIとシトクロムc酸化酵素)のバイパス経路としてはたらくalternative oxidase (AOX) は、シアン耐性呼吸経路として古くから注目されている。本セミナーでは、植物AOXの研究例について演者らの研究結果を中心に紹介し、葉におけるAOXの 役割と植物種による多様性について考察する。

 

講師:大久保 優さん (D3)(分子細胞生物学)

「腫瘍溶解活性を増強したがん標的化ヘルペスウイルスの開発」

昨年Imlygicが世界で初めて腫瘍溶解性ヘルペスウイルス(HSV)として医薬品承認されるに至った。我が国でもG47ΔやHF10などのHSVを用いた腫瘍溶解性ウイルスの研究開発が進められている。我々は、ウイルス本来の細胞傷害活性を活かした治療法の開発を目指し、がん細胞の表面に高発現する分子を介してのみ侵入できるよう遺伝子改変を施した侵入標的化HSV系を確立した。本研究では、この侵入標的化HSVの腫瘍溶解活性 をさらに高めるために、HSVの細胞内侵入と細胞間伝播に必要な膜融合を促進する変異を導入した。本セミナーでは、この改変ウイルスの腫瘍溶解活性及び標 的特異性について紹介する。