在学生の声

植物の生理的な性質の多様性について研究しています

神浦 悠那 さん

修士課程1年(応用生態学研究室)

 私は3年生の授業で「植物工場」についてのプレゼンテーションを行いました。そこで生活で不足しがちな栄養を補うことが可能で、特定の疾病の予防や改善効果が期待されている「機能性野菜」というものに興味を持ち、植物を対象にした研究をしようと思いました。

 現在、問題視されている人類の活動による大気CO2濃度の上昇は、機能性野菜を作ることに役に立つと考えました。未来の植物は光合成の基質であるCO2をたくさん利用できます。その豊富にあるCO2を使って、機能性物質を生産する植物をより多く作れると考えられます。そのとき、どのような特性のある植物が上昇するCO2を有効に利用できるかと考えたときに、様々な環境に適応しており、多くのエコタイプに分化しているシロイヌナズナというモデル植物に着目しました。シロイヌナズナは適応している環境ごとに様々な生理的な性質が異なるので、どのような性質がCO2の有効な利用に関連するかを探し出せる可能性があるからです。そのような性質を農作物に付与できれば、優れた品種を作り出せる可能性があります。

 そこで、生理的特性の中で植物の成長速度に関与する葉の光合成速度に注目し、「シロイヌナズナのエコタイプ間の生理的特性の多様性」について研究を進めています。具体的には、同一条件で栽培した6種類のエコタイプを用いて、ロゼットのサイズ、暗呼吸速度、飽和している光強度の下での光合成速度、光合成に関与している酵素量・活性を測定し、これらの結果から光合成に関するパラメータがどれくらいエコタイプ間で異なるかということを調べています。

 研究室に所属して実験を進めていくと、学部生実験とは異なる結果の見えない実験を1年弱しかできないのはもったいないな、と感じたため大学院に進学しました。大学院に進学したことで、研究内容も濃くなり、研究発表の機会も増え、充実した研究生活を送っています。(写真右から二人目が神浦さん)